呉エイジ 秘密の探偵小説読書日記

日記と探偵小説の読書録

ジムで休憩中に

 会社帰りにまずツタヤに行きまして、海野十三を買ってまいりましたよ。

 

海底大陸 (レトロ図書館)

海底大陸 (レトロ図書館)

 

 

 そしてそのままジムへ。

 いました。まゆゆ似の彼女が。向こうはこちらに気付いたはずなのですが、今日はツンデレを喰らっています。

 なかなか向こうは目を合わせません。向こうが髪をかきあげる振り返りざまに、一瞬目が合うだけで、前のように三秒、みたいなことはありません。

 焦らされておりますよ。

 そうしてエアロビの休憩タイム、水分補給をします。その時

「アンタ、どこ見てるねん」

 小声で後ろから聞き慣れた声が! いつの間にか嫁さんがスタジオに入ってきていたのです。嫁さんとは同じジムですが、ジム内では他人で通しています。

 会話も小声で背中越しとかで、面と向かってはしません。

「インストラクターやがな」

「いいや、違うな」

「嘘ちゃうがな」

「女の人見てるやろ」

 この会話中、我々夫婦は別々の方向を向き、小声でやり取りしているのです。

「見てないがな」

「あの紺のショートパンツの女性やろ。アンタのタイプやろな」

 まゆゆ似の彼女を指摘!

「見てないがな、インストラクターやっちゅうてるねん」

「ホンマか? まぁええけどな」

 女性という生き物は超能力を持っているとしか思えません。

 ロッカーで見ましたら、ワキ汗グッショリでした。

久山秀子「隼の解決」を読む

 最近、晩飯にはコイツ、こんにゃくステーキを食べている。それとサラダ。

 アマゾンで同じパッケージがないので、私が買っているのは地方版のようだ。

 

「サイコロステーキ風こんにゃく」 10パック

「サイコロステーキ風こんにゃく」 10パック

 

 筋トレをしにジムに通っているのだが、腹回りがくびれない。胸板は厚くなり、肩も盛り上がってきた。二の腕も昨年より太くなった。しかし腰が一向にくびれないのだ。

 もうこうなると脳内会議で「筋肉量を増やす代謝の増加を待っていられない」と判決が下され

「結局食べ物の見直しだろう」

 というところに落ち着いた。

 このこんにゃくステーキ、激ウマなのだ。まず私は基本お肉が好きなので、ステーキソースが脳を騙してくれる。

 そして飽きれば「塩麹」「ピり辛チリソース」「デミグラソース」「大根おろし&ポン酢」「豆板醤」など、ソースを変えれば継続して楽しめる。

 満腹感もあり腹持ちも良い。

 結局「何かカロリーの低いもので満腹にしておかなければ、貴様は間食をするだろう」という自己分析からの結果なのであった。

 腹筋をバキバキにしたら、ジムの「まゆゆ似」の彼女に挨拶くらいはしたい、と思っている。だって彼女は筋肉ハンターだから。

 

 さて、今回は「隼の解決」を読み終えた。

 何故このブログが急にペースダウンしたかというと、もう正直に告白してしまいましょう。

 この作品の読書感想文に行き詰まっていたことが原因でございました。

 二、三度書いては消し、一向に形になりませんでした。

 何故か、それは本作が急に本格味を増したからであります。

 私の脳が「変格」寄り、なのか、本格度が上がった途端、それにコメントする語彙の不足に、我ながら呆れてしまいました。

 結局、筋とトリックを丁寧に書く、という物しか仕上がらなかったのです。

 探偵小説の読書日記、とタイトルを掲げておきながら、先行き不安ではありますが、まぁ今後の課題ということと、熱意だけはあり先に進みたい、という意志もあるので、今回は懺悔込みの紹介にとどめます。

 研究室から高価なプラチナが紛失し、教授と助手の二人が容疑者として尋問された。

 研究室の鍵はその三人しか持っていないからだ。

 日本人助手は「もう一人の朝鮮人の助手が怪しい」と教授に耳打ちする。

 ホテルで容疑の喧騒から逃れた教授はレストランで隼と知り合い……。

 という筋、途中犯行現場で重要な物的証拠である化学式の書いた紙片を隼が入手する、などご都合主義的な面もあるが、ページ数を考えれば詰め込みも仕方のないことか?

 ここにきて急に探偵小説身を増した隼お英シリーズ、発表が「新青年」というのもあるのかもしれない。

 

1927年11月「新青年

浜田省吾「グッドナイトエンジェル/ラブトレイン」

 復旧しました。マックOSを「モハベ」にアップデートした場合、サファリの設定を触らねばならなかったようです。

 環境設定からプライバシーに飛び「サイト超えトラッキングを防ぐ」のチェックを外さねばならなかったみたいです。

 さて、本日はアマゾンからCDシングルが届きました。

 浜田省吾の「グッドナイトエンジェル/ラブトレイン」です。

 

Good Night Angel/Love Train

Good Night Angel/Love Train

 

 

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 青を基調としたアートワークは綺麗です。もう専属のデザイナーさんがいるんでしょうね。安心のハマショーワールドです。アートワークに統一感があるんです。

 ハマショーはよく聴きますね。佐野元春浜田省吾杉真理大瀧詠一山下達郎、の順で聴きこんでます。

 本作、思ってた以上にハードな感じでした。年齢を考えればもっと丸いアプローチかと思いきや、ヘッドフォンから流れてきたのはバリバリのブラスロックでした。

 演奏に突き抜けた感じがあるので、このままニューアルバムになだれ込んだら、いい感じに仕上がりそうなのですが、なかなか出しませんからね(笑)

 初回デジパック仕様は所有欲を満たしてくれるので、早めのゲットをお薦めしておきます。

 

Good Night Angel/Love Train

Good Night Angel/Love Train

 

 

妄想「まゆゆ似」のジムの人

 本日、リアル世界で私のことを知るお友達夫婦から

まゆゆ似の人、ヤバイ匂いがプンプンするよ。近付いたらあかんよ」

 と忠告されてしまった。耳がモゲそうに痛い。

 女性の目から見てヤバイ雰囲気、というのは、私のこれまでの文面を踏まえ「確信」なのであろう。

 しかし、男は「具体的にどうヤバイか」が分からないと、誘蛾灯に釣られる蛾のように、きっと吸い寄せられてしまう。

「ほら、言わんこっちゃない」

 というのを地で行く生き物なのだ。

 43歳まで独身、関わったら一体どうなるのか。関わりを持ったら、私の胸は掻きむしられるほど苦悩するのであろうか。

 天然の小悪魔だから? 生きていること事態、男を狂わし惑わす性格だからとか?

「あなた以外の男性と、この前遊んだわ」

「どういうことだ。俺だけでは満足しなかったのか?」

「誰だと思う?」

「どういうことだ」

「あなたのよく知っている人よ」

「待て」

金平守人よ」

ノォーッ!

 私はパイプにしがみついて、高所で腕を切り落とされて震えるルークのように叫ぶのだ(友の新刊、好評発売中!)。

 

コレハラ? (ヤングキングコミックス)

コレハラ? (ヤングキングコミックス)

 

まゆゆ似の彼女、最高だった。この世のものとは思えない快感だった」

 相棒の金平は、ほぼ童貞なので私に自慢しまくるのだ。

「や、やめろ、考えたくない。言うな、それ以上言えば」

「言えば?」

「殴る」

「じゃあ試してみろ」

 後ろで火山が爆発しながら、あれほど仲の良かった二人が拳で互いを打ち合うのだ。

 猛烈な金平のラッシュ。防戦する呉エイジ

 3Pという選択肢は全くないのだ。互いがまゆゆ似の彼女を「独占」したいのだ。

 呉エイジは川に浮かぶイカダに飛び乗る。追いかけてイカダに飛び乗る金平。

 そこでも激しく打ちあう。

 一瞬の隙をついて、呉が岸に飛び移る。

「地の利はこちらにある。もうやめろ」

 呉エイジは金平を諭すが、火がついてもう一発したいので金平は聞く耳を持たない。

「俺の力にひざまずけ!」

 イカダからジャンプして、宙返りしながら呉の頭上を通過する瞬間、呉の右ストレートが金平のキンタマを直撃する。

 痛みでもんどり打ちながらドブ川に落ちる金平。

 私は涙と鼻水を一緒に出しながら、主演男優賞の賞レースに出るほどの迫力で叫ぶ。

「実の弟のように思っていた!」

 そうして泣きながら、まゆゆ似の女性が一人暮らしをするアパートに向かって車を走らせるのであった。

 なんじゃこれ!

推理「まゆゆ似」のジムの女性

 前回の日記で書いた通り、何度かここに書き連ねているジムの「まゆゆ似」の女性のこと。

 ショックというか、私の彼女への見た目からの印象とかけ離れた行動と、その他諸々の言語化しにくい複雑な衝撃で、ブログも失語症的様相を呈してしまった。

 まず見た目、完全に30歳前半だ。それが独身の43歳である。

「49歳の呉さんならワンチャンあるんじゃない?」

 と思われる方もいるかとは思うが、何故婚期を逃してしまっているのだろう。それにトレーナーさんから聞いた「ガチムキのトレーナーを出待ちして誘っている」という行為。

 そりゃ可愛けりゃなんでも許されますよ。

 それでも逆ナンをするタイプの女性とは……。「趣味はお琴を少々」みたいなことを言って欲しかった。

 こういう発言をすると「男のそういう女性への視点ガー」といったややこしい団体から目をつけられて、細々と伸び伸びと書いているブログが脅かされても困るのであまり書けない。

 性格に難がある、とか。あと「超肉食獣」ではあるが、純潔を守ってきた、とか。

「き、君はトレーナーを出待ちして、自分より若い男を食いまくってきたんだろ?」

「私が「処女」だ、っていうと、皆恐れをなして逃げ帰っていったのよ。それをあなたは平然と破っておいて何を今更、責任は取ってもらうわ、キエエエエエッ!」

 みたいなことになったら非常に困る。そんな事態になった、と嫁さんに告げても嫁さんから殺されるのでそれも困る。命がいくつあっても足りない。ゾフィーも匙を投げることであろう。

 無理目な女性、ではないことが分かると、今度は私もおこぼれに預かれないだろうか? みたいなヤワな考えが頭を満たす。

 清楚な30歳の女性に対してなら、しかるべき場所で豪華な夕飯を共にし、酒場で酒を飲み、綺麗な場所を、オーシャンビュー的な場所を予約して、そうなってくると諭吉一枚では足りず、しかし相手が逆ナンする相手となると、途端にその諭吉が惜しく感じてくるのだ。

「定本 夢野久作全集」がこの諭吉で買えるな

 的なことを思ってしまうのだ。こういうことを言うと女性は「だから男のそういうところって」と蔑んだ目で見てくる。

 清楚な壁を崩す前提であるならば投資しても良い、と思っていたことが、そうでもなかった場合、相手がスナック菓子感覚で性行為をするのではないか? となった途端「その日は販売機のペットボトル烏龍茶一本で持ち込めないだろうか? コカコーラボトラーズではなくサンガリアの130円の方で、そして一人暮らしだろうからホテルを予約せずとも自然と向こうの家に招かれて場所代も浮くのではないか」

 といったコストダウンを考えてしまうのだ。

 だが待て、43歳まで独身なのだ。何かその奥にまだ見ぬ真理があるはず。

「私は面食いでここまできちゃったの。ガチムキに鍛え上げられた体が好みなの。相手は私から選ぶの。男に選ぶ権利も誘う権利もないの」

 みたいな思想の持ち主かもしれない。

 そうなるとやはり私は筋トレに励み、トレーナーさんのような身体に近づけていくことが先決であろう。

 鶏肉をメインで食べよっと。

〜続く〜

再会まゆゆ似の彼女

 本日ジムに行ってきた。てっきり辞めたと思っていた「まゆゆ似」の彼女がジムに来ていた。

 私の胸は高鳴った。プライベートが忙しかったのか? かなり長いブランクであった。

 居ても立ってもいられなくなった私は、仲の良いトレーナーに筋トレ中声を掛けた。

「あそこで筋トレしてる紺のシャツとブルーシューズの女の子、フォームいいよねぇ」

「あぁ、あの人ね、あの人若く見えるけど43歳でね」

 私はひっくり返りそうになった。どう見ても30代前半である。

「個人情報があるから名前は言えませんけどねー」

 これくらい砕けて話せるトレーナーなのだ。

「でもね、呉さん、あの人、ヤバイよ」

「ええっ?」

「あの人独身でね、ウチのトレーナー、終わる時間まで出待ちしてて誘われたらしくてね」

『(痴女か!)』

「筋肉好きみたい」

 いろいろなことが頭の中を駆け巡った。あの可愛らしい容姿で43歳……。そうして筋肉質の若いスタッフを食いまくっているらしい。

 ちょっと理想が崩れ落ちる音がした。

 今の私はモラトリアム状態である。

〜続く〜

メンテナンス

 どうも身体から疲れが抜けなくて、仕事から帰っても読書が一向に捗らず、食事を終えると睡魔に襲われ、そのまま寝てしまう日々が続いている。

 猛暑であった夏も終わり、事務員さんの薄着も衣替えが始まり(オイ)可愛い事務員さんの黒いハイソッックスが黒のストッキングに変わるのを見ると、秋の訪れを感じる(変態か!)

 あと、今年の懸案であった「我が妻との闘争〜2018〜」を出せたことによる安堵も大きな要因であろう。

 

我が妻との闘争2018〜昼下がりの冤罪編〜 (呉工房)
 

 

 なので、再びスパークするまで、ブログ含めスローペースでやっていきたい。

 メンテナンス中、といえば聞こえは良い。この瞬間、股間をボリボリ掻いていても、皆様にはメンテナンス中、ということで話が通るのだ。

 本日はメンテナンス中のまま筆を置くとする。

一つ上の可愛い事務員さん

 やみくもに筋トレばかりしていてもダメか、と思い立ち、本を買って来ましたよ!

 理論から入るのです私は。

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 知識で筋トレをカバーしていく。なぜならガチムキバディになっていないからである。

 腕や胸板は厚くなったが、理想のシルエットには程遠い。

 男が巨乳にトキメクように、女性も男の厚い胸板にはグッとくるはずであろう。

 今日、会社の一つ上の可愛い事務員さん、桜井日奈子系の可愛い事務員さんなのだが、私の脳内メモリーには誕生日がインプットされているのであった。

 一つ上なので50の誕生日、とても50には見えない。40で通る美魔女である。雑談の中、スーパーで買い物中、年下の男性にナンパされた、という話も聞いた美魔女である。

 私は嫌味にならないように、女性向けのリポビタンファインと、ちょっと豪華なチョコエクレアを営業の途中、ケーキ屋さんで買って、同僚に見られぬようこっそり渡した。

「40歳のバースデー、おめでとう」

 ワザと10も下の年齢で祝いの言葉を述べる。

「いやーん、もーう」

 大喜びで私の二の腕に巻きつかれた。ちょっと胸が当たったではないか。役得役得。

 これくらいのプチ浮気で充分なのだ。満足である。

久山秀子「隼の薮入り」を読む

 この前嫁さんと行った四国旅行で、ブライアンウィルソンのCD「ラッキーオールドサン」を買った。

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 これを全編ヘッドフォンで聴き終わり、感涙していたところである。

「なんでこんなしわがれた声のおっさんの音楽を紹介するの?」

 と言われる方もいるかもしれない。ブライアンウィルソンはあのビーチボーイスのリーダー。若い頃は魅惑の高音、ファルセットボイスを持つ、現役の天才コンポーザーである。

 

ラッキー・オールド・サン(DVD付)

ラッキー・オールド・サン(DVD付)

 

 

 このCDを聴いて思うことは「65歳にしてなんという瑞々しさか」ということだ。

 ビートルズとのヒットチャート争いで、ドラッグに逃げ「サージェントペパーズ」の前に出していたら歴史が変わっていただろう「スマイル」の未完。

 それからブライアンは廃人同様となり、ドラッグのせいであんなに美しかった高音ボーカルがガラガラとなり、何人も精神科医を変え、時には精神科医にマインドコントロールをされ、かつての仲間と仲違いし、何十年も暗闇の中をさまよっていた。

 そうして良識ある仲間たちが、精神科医がブライアンとコンタクトを取ることを裁判で禁止し、ようやく自分のための音楽を作ることができた。

 そしてこの「ラッキーオールドサン」である。

 私はこの復活に心から感動した。そして人間は何歳になってもクリエイティブでいることができる、という勇気を貰った。

 新曲はとても老人が作ったとは思えない、若さと輝きに満ち溢れていた。なんでこんな心踊るメロディが出てくるのか。

 皆さんにも一聴をお勧めしておこう。

 


Brian Wilson Good Kind Of Love

 ※

 さて、今回は「隼の薮入り」を読んだ。

 タイトルの『薮入り』とは、奉公人が暇を貰って、実家に帰ることを言うそうで、休暇・骨休めの意、らしい。

 舞台は大阪である。

 今回も短いもの。大阪の電車で商店の旦那から財布を抜き取り、その旦那が連れていた丁稚に、自分は遊びに行くが、店には商用だと嘘を言ってくれ、と頼み、小遣いを握らせるところを見た隼お秀。

 丁稚は突然の小遣いに喜び、電車を降りてアイスクリームを食べようと繁華街を目指すのだが、別のスリ集団に財布を擦られる場面を後ろを歩いていた隼が見ており、即座に盗み返す。

 その後の丁稚との小デートが面白い。アイスクリーム、プレーンソーダ(響きが良い、どんな飲み物か)、活動小屋。昔の大衆の好んだ娯楽にロマンを感じる。

 最後、丁稚に旦那の財布を菓子折りに詰めて返すのだが、ここら辺、ちょっとキャラがブレているようにも感じる。

 男勝りで、スリだが悪事は嫌いで、啖呵を切り、人情に厚い。ここまではそんなキャラで来たようにも思うが、盗んだ財布を丁稚に返すことで、劇的な物語の幕切れにはなるが、丁稚が旦那に叱られやしないか? と思ってしまうのだ。

 

1927年7月「サンデー毎日