関ジャニ∞のメンバーの渋谷すばる(36)さんがジャニーズを退社して海外に渡り、自分の音楽を追求するという。
寝ぼけまなこでパジャマの上から股間を掻きながら、そのめざましニュースを眺める呉エイジ(49)。
ガッデム! めざましうらない最下位。そんなあなたを助けるラッキーパーソンは、早口言葉が特技の人。
かような滑稽な顔見知りなど、ワシの身の回りにはおらぬわ!
なんなら同僚全員、上司に怒られて、早口どころか噛み倒しておるわ!
占いの結果の怒りを沈めながら、もう一度ニュースを噛みしめる。
なかなかできんよな、と思う。ジャニーズに入ってデビューするのも難しいのに、レギュラー番組を持つ全国区のアイドルグループに所属。それを白紙にしてアメリカで音楽の勉強をする、というのだから。
安泰を捨てての挑戦。なかなか勇気のいることだ。
アイドルの心理は解らない。それでもすばるさんの心の中に「あがき」があったのだろう。
アイドルをやりながら演技、芝居にのめり込む、司会業にのめり込む、音楽にのめり込む。
このままアイドルでいいのだろうか? という葛藤が突き動かしたのかもしれない。
逆に葛藤がなければ、人気アイドルグループ所属であったとしても、芸能界で残っていないように思う。
海外からの評価で「和製ジャスティンビーバー」という評もあったという。
才能を海外から評価されて「それならトライしてみよう」と決心したのだろう。それも相当な勇気だと思うが。
あっ、でも私だってあがいてるよな。サラリーマンをしながらキンドル本書いたり。
それも皆さんからレビューを貰ったり、感想で励まされたりしてるからだもんな。一緒だな、表現者の心理って。
「俺はこれをやりたい! 海外で勉強したい!」と声をあげて立ち上がる人に。
「頑張れ」と喝采や声援を送る。
自分の住む国は、そうあってほしいね。
さて、今宵は「仮面の男」を読み終えた。
小説ではなく「探偵戯曲」である。あまりにもアプローチが多彩でびっくり。
平林初之輔を「余技作家」という括りにしてしまうのは、ちょっとどうかとも思える。
エンターテインメントにも気を配っている。これは面白かった。
街に仮面の男という義賊が蔓延り、金持ちから宝石を巻き上げ(現金ではなく宝石というところも後半のトリックに関係してくる)貧しい人々に与えているという。
成金は自分の家で行う催しで、妻から「仮面の男」に扮してオモチャのピストルで婦人たちを脅せば、相当な宣伝・話題になって、集客が見込めるのではないか? というアイデアを出す。
そして「仮面の男」と同じ「おかめ」のお面を買ってきて、こっそり準備する。
一方、本物の「仮面の男」は警察に挑戦状を出す。犯行の予告場所は成金の家。
ベタベタかもしれないが、二人の仮面の男が巻き起こすストーリー。義賊になった動機を含め、どのような結末を迎えたか。
それはご自身の目でご確認ください。