呉エイジ 秘密の探偵小説読書日記

日記と探偵小説の読書録

松本泰「蝙蝠傘」を読む

 誕生日プレゼントで注文した秘密兵器が届いた。

 

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 パッケージのモデルさん、腹筋バッキバキである(笑)。私もこの様になれるのであろうか? 両手で箱を持ち上げながら叫ぶ。

「腹筋パッドー」(※声 大山のぶ代

 早速試してみた。ジェルのついた内側がひんやりと冷たい。

 スイッチオン!

「おっ、結構くる」

 腹の肉を誰かに掴まれるような。続いて「今いくよくるよ」のいくよちゃんが腹を叩く刺激のような(合掌)

 どうだろう。これで内臓脂肪も刺激して、贅肉が落ちてくれれば嬉しいのだが。

 

  値段も安かった。このくらいならば仮に失敗でも悔しくはない。

 で、失敗とは感じないのだ。今の所「続ければ効果があるのでは?」

 と思えるくらいのパワフルさである。

♫ユーアー ショック♫

 ジムとプロテインと、この腹筋パッドで、夢のシックスパックを目指す(楽せずにジョギングしろよ!)

 さて、今回は「蝙蝠傘」を読み終えた。

 幼児失踪から物語は殺人事件へ。

 この作品も読者が犯人当てをするのは不可能である。データーは提示されず、終盤、刑事の一方的な尋問で自白に持っていくからである。

 特徴を挙げるとすれば

・夫婦喧嘩、間に先妻の子、その子にタバコを買いに行かせる。というドラマ。

・蝙蝠傘から、女の子の舐めている飴玉が滑り落ちる、という映像的な決め手の演出。

 この「傘から犯行現場にしか無かったものが落ちてくる」という演出は、刑事コロンボにあったような気がする。

 真相は急転直下で解決してしまうが、コロンボを先取りした演出、完全に活かしきれてはいないが、大正時代の作であることを考えれば、泰先生、なかなかのセンスの持ち主である。

 

 1926年(大正15年)7月「探偵文藝」

松本泰探偵小説選〈1〉 (論創ミステリ叢書)

松本泰探偵小説選〈1〉 (論創ミステリ叢書)