呉エイジ 秘密の探偵小説読書日記

日記と探偵小説の読書録

松本恵子「赤い帽子」を読む

 嫁さんの晩酌に付き合って、ヘロヘロであります(敬礼)

 呉三等兵は寝床に向かいますです。

 いやいやいや、それではあまりにも短すぎるやろう。もうちょっと踏ん張ろ。頭グルグルしてるけどな。

 せっかく愛機である金のMacBookをこうやって立ち上げたことやしな。

 何を話しましょう。ここ数年の意識の変化といいますか、文学において「性的なモノ」この解釈が個人的に大きく変わりまして、ただ単にオヤジからエロオヤジにトランスフォームしただけやん、というツッコミは無しにして。

 創作に関してもですね、私は割合ホームページ黎明期で雑文を書き出した頃から、エロは避けてたんですよね。頑なに。

 そういうのは違う、と思い込んで来たわけです。しかし沢山本を読むうちに、谷崎潤一郎や、この前紹介した短編集「ヤイトスェッド」にしたって、観念的で性的なもの、は文学表現として「アリ」だと思うようになってきました。

 

ヤイトスエッド (徳間文庫)

ヤイトスエッド (徳間文庫)

 

 

「商業エロ」とは違う、これまでは一緒くたにしていたんですね。その作品で性行為を行う、のと個人の観念的な性的描写は違うし、そこに「個」としての芸術が潜んでいるのではないか?

 みたいなことをぼんやり考えていたりするのです。酔ってますね(笑)

 次に纏まる短編集は、そういう要素が多く入っていると思います。

 まぁ、この日記を読んでくださる方は、ジムの女性に向ける眼差しの妄想度合いが度を超えているので、私の資質はとっくにお見通しかとは思いますが。

 あぁ、酔いで限界です。玄界灘です。オヤスミナサイ。

 ※

 さて、今回は「赤い帽子」を読み終えた。

 ショートストーリー。あらすじを書くと全部の引用になるくらいなので、簡単な感想を書き留めておく。

 繁華街で赤い帽子を被っていた女性をからかう男性三人組。女性は近寄っていき、ドギマギする男性を手玉にとる。

 モダンガールを地でいっていたのかもしれない。巻末の肖像写真もモダンである。

 この時代に英国に渡り、文才を磨く。そして「余技」として捉えられている創作探偵小説だが、出来栄えはどれも素晴らしい。何度も書くが夫である松本泰よりも。

 纏めてくれた論創社さんには、本当に感謝である。

 

1931年(昭和6年)7月「探偵」

松本恵子探偵小説選 (論創ミステリ叢書)

松本恵子探偵小説選 (論創ミステリ叢書)