10月に74キロだった体重が、これを愛機金のマックブックで打ち込んでいる私は、68キロ台である。と行っても68.9キロでギリなのだが。
ダイエット、というか最早『格闘』である。
おっさんの代謝率の悪さを運動とサプリで攻め続けている。
最近摂り始めたサプリはキノコパワーのキノコキトサンである。
キノコパワーが憎き腹の贅肉を連れ去ってくれるらしい。なので飲んでいる。
それから昆布フコイダンも中年の腹に効くらしい。
この二つはレアな部類のサプリなので、直営店に行かねば店頭で買うのは難しいだろう。姫路には駅のビル、ジュンク堂の真下に直営店がある。
74キロからスタートしたダイエット。今は68だが、64くらいを目標にしている。
なかなか落ちない。腹の贅肉と戦うのに必要なのは『怒り』である。電人ザボーガーで言うところの『怒りの電流』だ。ほとばしらなければならない。
まず、朝起きて洗面台で上半身裸になる。寒いけど。そして鏡で身体の線をチェックする。そこで無駄肉に向かって叫ぶのだ。
「くそったれ。いつまでもそこに居座れると思うなよ。このハゲ」
ハゲというワードを自分で口走ってヒートアップ。少しづつ薄くなってきているのだ。
「絶対に殺す。キルユー。摘めないくらいにしてやる。わかったか」
目は血走っている。これくらいの怒りのパワーがなけりゃ、中年の贅肉は落ちませんよ、ホント。
※
さて、今回は「隼いたちごっこ」を読み終えた。
長らく付き合ってきた「久山秀子探偵小説選1」もこの短編でラストである。
この短編の構造は(ここから先は読み終えた人向けです)まず『隠し場所トリック』を思いついたところから組み立てられたのだろう。
話の流れとしてはこうだ。隼組の子分である由公が泣きついてくる。どうやらスリに失敗し、相手は大男で、その怪力で商売道具である右腕の骨を折られたのだった。
その話を聞いた隼お秀は、弔い合戦とばかりに街に繰り出して……。
子分がやられる→お秀が大男に近づく→大男はその時袱紗に包んだ大金を所持していた→近くに刑事もいる→大男がスリに気付き叫ぶ。
そこで公衆の面前で身ぐるみ剥いで見やがれ、と啖呵を切るお秀。江戸の水で磨いた玉の肌を見て驚くな、という台詞にプチエロな読者サービスが見える。
お秀からは金が出てこない。大男も諦める。少し離れて包帯で片腕を釣った由公がお秀にぶつかってお宝を失敬していく。
帯と背中の間に大金を包んだ袱紗を隠していたのだった。
隠し場所トリックの創造から話の組み立て、世界観への組み込みは流石に手馴れたものである。
さぁ、順当に行けば「久山秀子探偵小説選2」に移行するのだが、ちょっと小休止。正直に言うと、下町の人情スリ話、連続して読みすぎて今はお腹いっぱい(笑)
一巻飛ばして、リフレッシュしてから2巻に戻ってきます。
1929年12月「新青年」