呉エイジ 秘密の探偵小説読書日記

日記と探偵小説の読書録

松江旅行4

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 松江に入り、その日に回る店舗を全て制覇し、壷焼きカレーに舌鼓を打った我々は、今宵の宿である『松江アーバンホテル』へと向かう。

 小泉八雲出雲大社宍道湖もすっ飛ばし、ブックオフだけ巡る狂ったツアー、疲れ果てた我々は、近くのコンビニで酒とおつまみを買い、チェックインする。

呉「金平、宿やけどな、スマホで予約してな、松江でも色々あるんや。素泊まりで8千円とかな」

金平「ほぅほぅ。結構するな」

呉「ワシ、粘って夜なべして探したがな。一人三千円や!」

金平「ブラボー!」

呉「それがな、ラブラブカップルコースっちゅうてな。密着して眠れます、やって」

金平「それは別にいらんけどな(笑)まぁ安けりゃそれに越したことはない。以前の名古屋縦断ブックオフツアーで、パーキングエリアでワンボックスの後ろに布団敷いて車中泊したやろ? あの時腰痛がひどくなってな、あれから車中泊はコリゴリやったんや」

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(※この写真は翌朝の撮影)

呉「ホテルの三階にな、宍道湖を見渡せる展望大浴場があるねん」

金平「それも嬉しい。ユニットバス、交代で入るの面倒臭いもんな」

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 フロントでカードキーを受け取り、疲れた身体を引きずって8階へ。

金平「やっとゆっくりできるな」

呉「歩き疲れたな。展望風呂入って乾杯しようや」

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呉「えーっと、通路の奥は、っと」

呉・金平「密着部屋!」

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 さすがラブラブカップルコースの部屋である。これは野郎二人の泊まる部屋ではなかった。愛を語らう部屋であった。

呉『(あぁ、こんな部屋でジムで出会う『まゆゆ似』の彼女とアバンチュール泊出来たなら……。悪魔に魂、五年売ってもいい)』

 目の前にモヤが広がる。ベッドに並んで寝転がる私とまゆゆ似の彼女。熱いキスを交わす。

呉「君は悪女だ」

まゆゆ似の彼女「なんで?」

 素直にキスに応じたのに、まゆゆ似の彼女は解せない。

呉「だって僕は既婚者、君は独身、初めての、それも泊まり旅行で、いきなりベッドに押し倒してキスしたら」

まゆゆ似の彼女「キスしたら?」

呉「まともな女の子なら、すぐさまほっぺたをひっぱたくだろう。でも君はそうしない。なんなら舌を絡めてくる。どんどん男を好きにさせていく。君は天然の悪女だ」

まゆゆ似の彼女「ばか……」

金平「おい、呉、何ベッド凝視しとるねん」

呉「あっ、いや、明日の予定をこのスーパーコンピューターで組み立ててな」

 私は妄想を悟られぬよう、慌てて自分のこめかみを指差した。

金平「何がスーパーコンピューターや、店定休日だらけで欠陥品やんけ!(笑)」

 展望風呂は宍道湖の夜景が一望できて絶景であった。二人並んで夜景を眺める。

呉・金平「あー、ええ湯やなぁ」

 湯の温度も丁度よく、風呂がそれほど好きではない私も、つい長湯をしてしまった。

 そして部屋に戻り乾杯。下戸の私は疲れも手伝い当然速攻で酔っ払う。

 ダイエットで『いびき』を卒業した、と宣言したのだが、翌朝金平から『眠れなんだ!』と、こっぴどく怒られた。

 どうやら酔っ払うと『いびき』は復活するらしかった(笑)

 

〜続く〜