呉エイジ 秘密の探偵小説読書日記

日記と探偵小説の読書録

松江旅行6

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 バレリーナ立ちで凍傷寸前の足の裏を庇いながら、それでも私は綺麗な熟女受付嬢のマダム二人にウケて『ちょっと美味しかったな』と不謹慎なことを考えながら(失敗をもろともせぬ懲りない男)、国宝松江城を後にするのであった。

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 時間は11時。そろそろチェックアウトの準備をして古本屋巡りを再開させなければならない。

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 ラブラブカップルコースで選択した狭い密着部屋に戻り、チェックアウトの準備に取り掛かる。朝風呂、朝の城攻め、熟女との軽快トークを経て、ここまでは最初に定休日地獄を味わった不運を忘れつつある二人であった。

呉「おっ、アンケート用紙があるぞ」

金平「三千円の格安で泊めてもらったんや。オマエ書いとけ。ワシはアーバンホテルのマークからゆるキャラを書き残しておくわ」

 そうして私は正直にアンケート用紙を埋める。

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 全部『満足』である。松江城観光にオススメのホテルだ。そして相棒の金平はロゴマークから訳のわからないゆるキャラを生み出していた。

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 アバーンちゃんの誕生である。

金平「どういうルートで行く?」

呉「昨日行った出雲の開放倉庫、あそこが定休日ってのは無念だとは思わんか?」

金平「そうやな。もしかしたら二度と来れんかも知れんもんな」

呉「だから松江から一旦出雲に戻る。そして出雲から米子へ飛んでフィニッシュや」

金平「下道で行くんか?」

呉「時は金なり、や。高速を使おう」

 そうして車は小一時間かけて進路を西に。ここで我々は名所、出雲大社をすっ飛ばしてブックオフ巡りに明け暮れる旅スタイルの天罰を受けるのである。

 目的地は出雲の開放倉庫のみ。昨日は店の定休日。そして翌日の営業時間、我々は店の前で呆然と立ち尽くすのであった。

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金平「社員研修で臨時休業??」

呉「こんな不運ってある??(号泣)

 今更ではあるが、定休日の開放倉庫駐車場で二人は出雲大社の方向を向いて頭を下げるのであった。

 気を取り直して米子入り。時間は昼を回っている。

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 この店舗ではお目当の本を見つけることができなかった。

呉「金平、そろそろ腹減ってきてない?」

金平「そうやな、そろそろ食う?」

 そこで私はツイッターのフォロワーさんから教えてもらった、山陰ではポピュラーな『牛骨ラーメン』を食べてみることにした。とんこつラーメンはどこでも食べられるが、牛骨ラーメンは初めてである。

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 二人揃ってスタンダードな牛骨醤油ラーメンを注文する。

呉「おっ、来た」

金平「おい呉、いきなりコショーをかけるのは止せ。まず本来のスープの旨味を愉しもうや」

呉「そうやな、味が変わるもんな。それじゃあスープからいくか」

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呉・金平「ンマーイ!」

 日頃、ドロドロスープや、山盛りニンニク、パンチの効いたどキツい味ばかり求めていたせいもあり、このシンプルなほどの素直な醤油ラーメンは、単なる中華そばとも趣が異なる上品な味である。疲れた身体に優しい味が染み込んでいくようであった。

 店内を見渡せば、若い女性や、女学生、綺麗なOLさんなど女性客が目立つ。美容にも良さそうなことが客層からも伺える。女性は食に厳しいのだ。

 腹ごしらえも終えて探索の準備は再び整った。

 

〜続く〜