さあ、彦根城を満喫したのでショップ巡りの再開だ。開放倉庫に到着。
お宝市場系は思わぬ品物に血がたぎり、予期せぬ買い物をしてしまい勝ちである。
ここでは美しいフォルムの小型ビートルを買ってしまった。
次々とノルマをこなしていく。ハードオフももちろんチェック。
ここで私は相棒の金平に隠れて地図を確認する。長浜城は近い。問題はどうやって切り出すか、だ。
呉「さて、そろそろここらへんでサプライズの時間や」
金平「おおっ、何か仕込んできたんか?」
呉「ジャジャーン、ここから近い長浜城に進路を取りまーす!」
金平「オマエだけのサプライズの話かい!」
行けば行ったで、文句を言いながらでも付き合ってくれる相棒。長浜城の敷地には猫をよく見かけた。撫でてやろう、と思い近付くと猫たちはサーッと逃げる。
ジムでまゆゆ似の彼女に熱視線を送ったことでお馴染みの、肉食系の私に猫が恐れおののいたのであろうか。全く触ることができなかった。詳細はこちら(笑)
金平「よーしよしよし」
呉「金平先生なんという懐かれ率!」
呉「オマエすごいな、猫寄ってきてるやん」
金平「けっこー猫には好かれてるで。東京のアパートでもベランダにウンコされてたことあるしな!」
呉「(それ、猫に舐められてるだけやんっ!)」
猫は最後には白目になるくらい、頭を金平の足にこすりつけていた。私は離れて見ながら相棒に人徳オーラを感じ、こういう引きつける力が、漫画の仕事が途切れずあることにも関係してるのかなー、と少し羨ましく思うのであった。
呉「おお、デカいな」
金平「また階段、急なとこか?」
呉「大丈夫、大丈夫。オマエに優しい城や。鉄筋の再建天守やから。エレベーター付きや」
金平「なら行く」
鉄筋の天守も私は大好きである。上から眺める街並みは、かつて城下町がどのようなものだったのか、いろいろとロマンなのだ。
呉・金平「うおおー」
最上階は見事な眺望であった。琵琶湖を一望である。雄大な景色に心を奪われる。ちんかすのような仕事を忘れ、ノルマも忘れ、嫁さんからの束縛からも逃れ、相棒と、思いの丈の創作談義と古本屋巡り&城(笑)
一年に一回は、このような心の洗濯をしたいものだ。
そうして景色に見とれて目に入らなかったが、最上階の端っこにはなんと!
呉「ああっ、あああっ!」
呉「最近復元された城だから、昔ながらの記念コインは諦めてたんやけど、まさかこの城で出会えるとは」
金平「今回の旅は老舗の古本屋、軒並み定休日やったから、せめてもの神様の情けかな」
私はホクホク顔で硬貨を投入する。
そうしてまた打刻機で打ち込むのだ。『かねぽんと』と。
〜つづきます〜