呉エイジ 秘密の探偵小説読書日記

日記と探偵小説の読書録

アマゾンの甲賀三郎の本

 アマゾンで【甲賀三郎】と検索してみたら、見慣れない画像がヒットした。

 

 

 どこのどなたかは知らないが、甲賀三郎の復刻はありがたい。読み放題対応も助かる。販売価格は500円であった。

 

 収録作品を紹介しておこう。

・従弟の死〜松村博士の手記〜

・拾った和同開珎

・気早の惣太

・惣太の経験

・惣太の喧嘩

・惣太の幸運

・惣太の受難

・惣太の意外

・女を探せ

・原稿料の袋

・夜光珠を綾る女性

・恋を拾った話

・黒衣を纏う人

 

 青空文庫からのコピペではないところは好感が持てる。ブックオフで手に入るような作品でもない。レアな作品だと言えるだろう。

 編者が丹念にテキスト打ちをしたのだろうか。それならば大変な労力だ。500円の定価は妥当であるし、良心的だろう。読み放題対応なのも親切だ。

『恋を拾った話』などは、とても良質な短編である。オススメしておこう。

 個人で入力、校正ならば相当時間がかかったことだろう。目次でいきなり和同開珎が和同開【珍】になっている。もし甲賀三郎の業績を広めたい、という高い志で取り組んでおられるのならば、これくらいの誤植でめくじらを立てずにおこう。(※追記 珍の字で正しいようです。赤っ恥でした(笑))

 そうして私の心情も吐露しておこう。正直言って『羨ましい!』私もやりたい。いや、死ぬまでにやりたい。採算度外視で、次の入力用の古書代の足しに(高いのだ)なるくらいの価格設定で不遇な巨匠、甲賀三郎を広めたい。