呉エイジ 秘密の探偵小説読書日記

日記と探偵小説の読書録

2018-04-12から1日間の記事一覧

平林初之輔「頭と足」を読む。

論創ミステリ叢書を現在まで定期購読しており、これを書いている現在、112巻まで刊行されている。 このシリーズが創刊された時は嬉しかった。 「おぉ、遂に私のハートを鷲掴みにするシリーズが始まった」 と小躍りしたものだった。 そして今、本棚からは…

平林初之輔「予審調書」を読む。

稀代の論客、平林初之輔の短編だ。本格を奨励し、変格には手厳しく、その時は「不健全派」と名付けて分類したのだが、レッテルを貼られた方は複雑な心境であったことだろう。 怪奇小説と、谷崎から継承された耽美で猟奇的な世界観を「不健全」と括られるのだ…