2023-01-01から1年間の記事一覧
三上於菟吉『美女舞踏』を読んだ。短編が二本収録されている。表題作と『獣魂』で、どちらも極く短いもので、すぐに読めるものだ。 まず『美女舞踏』から。タイトルからして良い。美女に舞、探偵趣味濃厚なフレーズである。このような煽情的でいかがわしいワ…
今年もなんとかギリギリではございましたが、我が妻との闘争、2023年版、出すことができました! このシリーズ、なんと第七段でございます。小一でスタートしたシリーズが中一にまで。月日の流れるのは早いもんです。 十年、続けられるでしょうか? 年々体力…
佐野洋のイメージは、というと厳しくて融通の効かない学校の先生、といった印象である。 学生時代からそんなタイプの先生には反感を抱いて、反抗してきた。この推理日記を読むと、ところどころに学生時代を思い出す、なんとも言えない感情に包まれることがあ…
年に二回のお楽しみ。今年も盆がやって来た。2023年8月24日、晴天。相棒の金平の実家へ車を走らせる。 中学校時代から通い慣れた道だ。行き先はいつも勝手に私が決める(笑)。今回はサプライズを用意した。復元された鳥取城に案内してやろう。これを…
盛林堂さんから、また珍しい未読作家の短編集が出た。純文学寄りの作家から、ミステリ寄りのアプローチで組まれた作品集、ということ。これは読まねばならない。 こちらで買えますので、あるうちに入手しておいた方が良いでしょう。 解説はいつも私のハート…
長年積読状態であった敬愛する作家、甲賀三郎の代表長編とも言われる犯罪実話『支倉事件』をようやく読み終えた。 一つ長く放置していた宿題をやり終えた気分である。 サブテキストとして新青年趣味の甲賀三郎特集が大いに役に立った。特に井川理氏の「実話…
読後、興奮冷めやらず、の状態に未だある。この歳になると、すれっからしの頭では大抵の読書では驚くこともないが、この本、とんでもない読書体験であった。 純文学ファン、私小説ファン、そして探偵小説ファンにもお勧めする一冊である。あるうちに入手して…
初版は瞬殺となり、オークションサイトで数万円まで跳ね上がった個人誌を、どうにかこうにか入手することができた。 芥川賞作家である私小説作家、西村賢太を怪奇探偵小説(変格探偵小説を含む)からの観点で捉える、という試みで、あっという間に本書が売り…
探偵小説ではないのだが、変格探偵小説好きの嗅覚がムズムズと動き、ネットでポチってしまった同人誌である。結果は正解であった。 booth.pm 三島由紀夫に絶賛され、倉阪鬼一郎には『戦慄のカルト作家』と紹介され、平野謙には難色を示され(笑)、まぁこれ…
2023年になりました。今年一発目の本ブログ、更新であります。2022年は娘の結婚、長男ちゃんが彼女と同棲を始め引っ越しなど、プライベートで色々と変化がありまして、このブログも開店休業中だったのですが、今年もマイペースでポツポツと活動を続…