ダイエットは本当に難しい。生活習慣病とはよく言ったもので、数年前からなんとかして腹の贅肉をどうにかしたい、と奮闘しているのだが、なかなか改善しない。
糖質制限ダイエットを試みたこともある。あれは劇的に体重が落ちた。が、一つ問題が浮き上がった。毛が抜けて薄くなる、のだ。
これは調べてみたのだが、全員というわけではなく該当する体質があるらしい。
ハイペースで体重は落ちていったが、毛に腹は変えられない(全然上手いこと言えてない)私は体型よりも地毛を選択した。
次に筋肉量を上げよう、と半年前から筋トレをスタートした。これは主に上半身をメインに今も継続中で、胸板も少し厚くなり、腕も若干太くなった。
プロテインも飲んでいる。
筋肉で基礎代謝を上げ、脂肪を燃焼してくれるのを期待してやって見たのだが、上は逞しくなったのだが、腹回りは未だにだらしない。
先の尖ったストローで腹をぶっ刺し、チューチュー吸い出して、脂肪をアスファルトにぺエッと吐き捨てたいくらいに脂肪が肉い、いや憎い(すぐ食べちゃう方に考えるからダメ)
腹筋台で腹筋100回毎日やってもシックスパックにはならないのだ。食べ物を根本的に変えないと、ああはならない。
暑い夏はもうそこまで来ている。Tシャツの似合う男に今年はなれるのか? 呉エイジよ。
〜つづく〜
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さて、今宵は「鍵」を読み終えた。
が、この作は平林初之輔のオリジナル作品ではなく海外作品の翻訳である。
平林初之輔のセンスが光るセレクト。要するに面白いのだ。
街で評判の凶悪犯が改心した、という噂が広まった。もちろんこれまでに人を殺めたこともある。
その男が周囲に改心した、と思わせておいて、高価な宝石を乗せた船に潜り込み、合鍵を作って宝物室から盗みを働く計画を立てる。
しかし中に入ったまでは良かったが、出入り口の鍵を床に放り投げた際に見失ってしまう。
密室から鍵はどこへ消えてしまったのか。
この無くなる過程の伏線は、さりげなくちゃんと書かれている。
そして懐中電灯も切れ、暗闇の中でこれまで手をかけた被害者の幻影が現れては消える。凶悪犯は外から扉が開かれる前に、密室で精神錯乱のまま自殺する。
一種の隠し場所トリックで、これはなかなかのものなのだが、平林の上品さが邪魔をして、殺めた人々が現れるシーンなど、もっとドキツク書けたと思うのだが、割と普通のトーンで書き進めている。
作品の選択眼は確かだった、と言える一本。
1926年(大正15年)12月「苦楽」