呉エイジ 秘密の探偵小説読書日記

日記と探偵小説の読書録

再会まゆゆ似の彼女

 本日ジムに行ってきた。てっきり辞めたと思っていた「まゆゆ似」の彼女がジムに来ていた。

 私の胸は高鳴った。プライベートが忙しかったのか? かなり長いブランクであった。

 居ても立ってもいられなくなった私は、仲の良いトレーナーに筋トレ中声を掛けた。

「あそこで筋トレしてる紺のシャツとブルーシューズの女の子、フォームいいよねぇ」

「あぁ、あの人ね、あの人若く見えるけど43歳でね」

 私はひっくり返りそうになった。どう見ても30代前半である。

「個人情報があるから名前は言えませんけどねー」

 これくらい砕けて話せるトレーナーなのだ。

「でもね、呉さん、あの人、ヤバイよ」

「ええっ?」

「あの人独身でね、ウチのトレーナー、終わる時間まで出待ちしてて誘われたらしくてね」

『(痴女か!)』

「筋肉好きみたい」

 いろいろなことが頭の中を駆け巡った。あの可愛らしい容姿で43歳……。そうして筋肉質の若いスタッフを食いまくっているらしい。

 ちょっと理想が崩れ落ちる音がした。

 今の私はモラトリアム状態である。

〜続く〜